仕上げ磨きはどのくらいの時間したら良い?
仕上げみがき時間は個々の口腔環境や仕上げみがきのテクニックによって違います
仕上げみがきの時間に決まりはありませんが、目安としては3分間くらいを目標に磨いてみてください。
これは、上下の永久歯が生え揃っている場合、28本の歯を1本あたり10~20回のストロークで小刻みに動かしながら磨いた場合、3分間くらいという計算です。歯の本数は年齢によっても違いますから、仕上げみがきは何分しなければならないといったことではなく、どれだけ綺麗に磨けているかが重要なのです。
しっかり磨きたいあまり長く仕上げみがきし過ぎると、お子さんが仕上げみがきへ苦手意識を持ってしまう原因にもつながります。
長時間磨きすぎて歯の表面のエナメル質を傷つける恐れもありますし、歯茎への負担も大きくなり歯肉退縮などの症状に繋がってしまうかもしれません。 お子さんの口の中の状況や、どれくらい仕上げみがきのテクニックがあるかなどによって、目安の時間は個人差があるでしょう。かかりつけの歯科医院で親子で歯磨き指導を受けるのもよいですね。
子どもに大人の歯磨剤を使わせず、歯磨剤なしか子ども用を使いましょう。
子どもには歯磨剤なしで歯磨きもしくは子ども用の歯磨剤を選びましょう。
そもそも歯磨剤は、それ自体に汚れを落とす能力はありません。
配合成分によって、歯ブラシで汚れを落とす際の補助をしたり、薬用成分によってお口の中にさまざまな良い効果を補助するためのものです。 大人の歯磨剤には、歯周病予防のための殺菌剤が入っていたり、ホワイトニング効果として研磨剤や着色汚れを分解する成分が配合されているものも多くあります。これらの成分はお子さんにとっては必要ありませんし、刺激が強い成分でもあるでしょう。
また、加齢に伴ってお口のネバつきや口臭予防に香料や保湿剤も配合されていますので、メントールが強いものなど、お子さんにとっては刺激の強い味のものが多く、控えた方が賢明です。
小さいお子さんでしたら、歯ブラシを水で濡らすだけで歯磨きするだけで、歯垢を落とすには十分な効果があります。
もしも歯磨きが苦手だけど味がついた歯磨剤をつけたらしてくれるというような理由で使用するのであれば使われても構いません。その際には子ども用の歯磨剤を選びましょう。成分や味もお子さんに合わせて配合されています。
そして使用する場合は毛束全体に乗せるのではなく、ほんの少し毛先に付ける程度の量で磨きましょう。
歯磨きはいつから行えばいいでしょうか?
最初の歯が生えてきたらスタートしてあげましょう!
歯磨きを始める時期に必ずいつから始めなければならないという明確な時期はありません。 目安としては、最初の歯が生えてきたら歯磨きをスタートしてあげるとよいと思います。 そして、歯磨きの一番の目的は「歯に付いた歯垢(しこう)汚れを落とすこと」ですが、他にもさまざまな良い効果があります。
まず、歯ブラシはきちんと月齢に合ったものを選択するようにしてくださいね。 たとえば目安として、歯ブラシの毛束の幅が上の前歯2本分程度のものがよいと言われています。まだ下の歯しか生えていないお子さんでも、最近では生える前からの歯磨きケア用品もたくさん販売されていますので、お子さんに合わせて選んであげるとよいでしょう。 まだ歯が生える前の赤ちゃんのお口にも、毛先が柔らかいものやゴム状になったものを優しく当ててあげることによって、お口に歯ブラシを入れることの抵抗感を少なくしたりお口の発育機能を向上させる良い刺激にも繋がるといわれています。
ですから、「歯」自体は磨かなくても、歯磨きを始めるための準備として、歯が生える前から歯ブラシをお口に入れてあげる習慣を身に着けるのも良いでしょう。
歯磨きはいつすればいいですか?
毎食後30分程度経過してからおこなうのが一番効果的だといわれています。
お口に食物が摂り込まれることによって、お口の中に常在している虫歯菌が活動をはじめます。食物の中の糖分をエサにして分解する際に出す「酸」によって歯が溶かされる原因となるため、一番良いのは「食後の歯磨き」ということになります。
食後歯磨きしないままにしておくと、お口の中では虫歯菌が酸を作り出して歯垢(しこう)という塊となり、歯の表面に付着して歯を酸で刺激し続けます。そうなる前にできるだけ早い段階で歯垢を除去してあげることが必要なのです。
ではなぜ「食後すぐ」ではなく「30分程経過して」から磨くのがよいのでしょうか? 食後すぐのお口の中は、食物の酸性や虫歯菌が発生した酸によって、中性だった状態から酸性に傾いています。その状態の時に歯磨きすると、歯ブラシの毛先や歯磨き剤に含まれている研磨剤等で歯の表面を保護しているエナメル質を傷つけてしまう恐れがあります。
エナメル質は通常とても固い性質ですが、酸に弱い性質があります。食後一旦弱くなってしまっても、実は唾液の持つ自浄作用や再石灰化機能によって再び固さを取り戻すのです。
この作用を「唾液の緩衝能(だえきのかんしょうのう)」といい、この作用が働く時間が30分程度と言われています。そのため食後すぐ磨くのではなく、お口の酸性がある程度中性に戻る作用が働き、エナメル質が歯磨きの刺激にも耐え得るタイミングを見計らって歯垢の除去をおこなうのが一番よいと考えられているのです。
歯みがきをしても汚れがとれません。
すでに歯ブラシではとれない汚れとなり、歯の表面に沈着している可能性が高いです。
歯の表面に沈着する汚れは、歯垢だけではありません。歯垢が石灰化して固くなってしまった「歯石」や、飲食物の色素やタバコのヤニなどが沈着してしまったものなどもあります。歯垢は歯ブラシで落とすことができますが、そのほかの汚れは歯ブラシの毛先ではなかなか落とすことが難しくなってしまうのです。 中には市販されている歯の黄ばみ落としスポンジや、クエン酸や重曹を使うといった方法がネット上にありますが、自己判断でのケアはおすすめできません。ご自身の汚れが何の汚れであるかによって、落とす方法が異なるからです。 まずは歯科医院を受診しましょう。歯石であれば専用の器械を用いて除去することが可能ですし、着色汚れもクリーニングケアを受ければ落ちるものや歯のホワイトニングなどを紹介してくれるなど、ケア法のアドバイスも受けることができます。
また、再沈着を予防するためのケアも指導してくれます。 誤った自己流の方法でのケアは、歯の表面や歯茎を傷つけてしまうこともありますので、歯科医院でプロに任せるのが一番安心な方法ですしおすすめです。