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お口のQ&A

知っておきたい!虫歯治療についての3つの疑問

神経を抜かなければならないと言われました。どうして神経を取るのですか?

歯の神経を温存しておくことが難しいほど壊死してしまっている場合に神経を取る治療をおこないます

歯の神経とよばれている「歯髄(しずい)」は、歯を丈夫に保つための栄養を送る大切な機能を持っています。

また、外部からの刺激を体に伝える機能もあるため、食べものの温度や堅さなどを判断するためにとても大切な役割を担っています。 ただし神経はデリケートなため、虫歯によって神経が細菌に侵されてしまったり、外部からの大きな衝撃によって、神経が壊死(死んでしまう)ことがあります。 歯科では、歯を丈夫に温存するためには神経をできるだけ残すことを基本として治療しますから、歯科医師から「神経を抜きます」といわれたということは最終手段だとお考え下さい。

「歯が痛いから」というだけで簡単に抜くようなことはありません。

死んでしまった神経を無理に残してしまうと歯の根っこに膿が溜まってしまうこともありますし、細菌に侵されて死んでしまった神経は腐敗し膿が溜まってしまうこともあります。 乳歯は特に、下に永久歯の頭部分が作られる場所でもありますから、温存できないと判断された神経を抜かずに放置すると永久歯の形成にも悪影響となることもあります。

 

虫歯になりかけは治療しなくても元にもどるのですか?

初期虫歯の段階であれば歯の質を修復しようとする力が働くため治療の必要はありません。

虫歯のなりかけのことを「初期虫歯」といいます。

お口の中に食物が入ると口の中は酸性になり、その状態が長く続くと、歯の表面からカルシウムやリンといった成分が溶けだしてしまうのです。 これがいわゆる「初期虫歯」です。初期虫歯は削って埋めるというような虫歯治療はおこないません。失われてしまったカルシウムやリンを補うことで、歯の表面を修復できる可能性があるからです。

この修復する作用を「再石灰化(さいせっかいか)」といいます。再石灰化に重要なのは「唾液」です。 唾液には成分の中にカルシウムやリンが含まれており、唾液によってお口が満たされることによって自然に修復作用が働きます。

また唾液には酸性に傾いたお口の中を中和する働きもあるので、歯の再石灰化と同時に歯の虫歯予防にも役立ってくれます。

ただし歯の脱灰が行われて再石灰化がおこなわれても、お口の環境が酸性になる時間が多い環境であれば再石灰化が追い付かず、虫歯が進行してしまいます。

虫歯が進行し、歯の一番外側で歯の質を守る役目のあるエナメル質表面に留まらなくなってしまった場合、削って埋める治療をしなくてはならなくなります。 初期虫歯に気付いたら、歯の再石灰化がうまくいくように生活習慣を整えることも大切です。

神経の治療って1回で終わらないのですか?また、神経を取ったのに痛みが続くこともありますか?

神経の治療は1回では終わりません。そして神経を取った後もしばらく痛みが続くこともあります。

歯の神経とよばれる「歯髄(しずい)」は、歯の根っこに1本ずつあるイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?

確かに主となる神経は歯の真ん中にあり、歯にもその数の空洞があります。しかし、主の神経には細かい神経が付属しています。それらの細かな神経までは、主な神経を抜髄する治療ですべて取り切ることは難しく、しばらく凍みたり痛みを感じる方もいるでしょう。

そして、神経が入っていた歯の空洞である歯髄腔(しずいくう)が完全に乾燥し細菌にも感染していない状態で埋める必要があるため、神経を取ってすぐに埋めるということはしないのです。 大抵、1週間に1回のペースで来院してもらい、歯髄腔の中を薬液で洗浄して内部の治り具合を見ます。

神経が死んでしまっただけの状態であれば、2~3回の洗浄で済むこともありますが、細菌感染していたり、根っこに膿が溜まっている状態であれば歯髄腔の中に膿や血液が浸潤し治療が長引きます。膿が溜まっていることが痛みの原因となることもあります。 膿が溜まっている場合も1週間に1度のペースで歯髄腔を洗浄・消毒しますが、なかなか膿が治らない場合にはやむなく抜歯になることもあります。

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