なかなかおねしょが治らないといわれるお子さんがいらっしゃいます。寝る前のお水の量を減らしてみたり、小児科で治療を受けているのに治らないという場合、口腔機能の弱さが関係しているかもしれません。実は歯科とおねしょは深い関係があるのです。
お子さんのおねしょの原因に「睡眠の質の悪さ」があります
膀胱は尿が80%溜まると尿意を感じるようにできています。しっかり熟睡している場合、脳からの指令で分泌されたホルモンが働き、膀胱に溜まる尿を半分にコントロールして尿意を感じないようにしています。しかし熟睡できていないと、ホルモンの分泌が無いため起きている時と同じように尿が作られてしまいます。そして無意識に漏れてしまうのです。
睡眠の質に「口腔機能」が関係しています
普段、お口がポカーンと開いていたり、舌が上あごに引き上げられず下に落ちていたりしている場合や、扁桃腺が腫れて気道を塞ぎがちになっている場合。また、下あごが奥に入り込んで通常より噛み合わせが深い場合などは、気道が狭くなり呼吸が苦しくなってしまいます。これらが要因となっていびきや歯ぎしりをしたり、苦しさから寝相の悪さや寝汗、睡眠不足による弊害などを起こしてしまうのです。睡眠の質が悪ければおのずと眠りは浅くなってしまいます。
おねしょで悩むおこさんにこんなクセはありませんか?
おねしょが治らないとなやんでいらっしゃるお子さんにこんな症状はありませんか?もしかしたら口腔機能の弱さからくるおねしょのサインかもしれません。
<就寝中>
・いびきをかく
・歯ぎしりする
・寝相が悪い
・寝汗がすごい
・息が止まることがある(睡眠時無呼吸)
<日常>
・寝起きからボーッとしている
・いつも口がポカーンと開いている
・常に鼻炎で鼻が詰まっている
・扁桃腺が腫れやすい
・歯並びが悪い
これらに当てはまることがあるお子さんは、おねしょをするという症状もお持ちの場合が多く見られることがわかっています。気になる方は一度歯科にご相談を!良質な睡眠がとれているかどうかはお子さんの成長にも大きな影響があります。
口腔機能育成トレーニングをやってみる
口腔機能を育てるためのトレーニングをおこない、口元や舌の機能を使えるようになることで正しい鼻呼吸をおこなうことができます。口呼吸が改善されればさまざまな弊害の改善も期待でき、睡眠の質も向上します。
歯列矯正
さまざまな悪循環が起因して歯並びが悪い場合、口腔機能育成と並行して歯列矯正で口元を整えることも必要な場合があります。歯並びが整うことでお口の機能も正常に使えるようになるため、相互的に効果があります。
お口の機能を整えておねしょが治ったケースがあります!
おねしょの要因として口腔機能の弱さから起因するものを改善したことで、おねしょがピタッと治ったという例もあります。小児科で薬療法や水分コントロールをしているのになかなか治らないというお子さんは、一度歯科にも相談してみてはいかがでしょうか?