時々いただくご質問で「仕上げ磨きはいつまでしたらよいですか?」と聞かれます。私の回答は「できるまでいつまででも…」とお答えします。
でも、思春期になったら仕上げ磨きはもちろんさせてくれなくなります。でも、口内環境を健康に保ってあげるためにできることはあります!
今回はそんな「自立心」の芽生える時期のお子さんの口腔管理についてお話したいと思います。
お子さんの「自立心」を大切にしながらできる予防を!
小学校高学年くらいになると、仕上げみがきを嫌がるようになるお子さんもいらっしゃいます。自立心が芽生えている現れですから、嫌がるのに無理に仕上げみがきをする必要はありません。とはいえ、虫歯や歯周病になりやすい時期でもあるので、口腔管理はおこなっていきましょう。
乳歯と永久歯の生え変わり期間はリスクが高い
この頃はまだ乳歯から永久歯に交換がおこなわれている「混合歯列期」で、歯並びや歯の高さが不ぞろいな場所が多く虫歯になりやすい時期です。加えてスポーツや部活動でスポーツドリンクをよく摂取したり、塾や習い事で不規則な食事など、虫歯発生のリスクも高くなる時期でもあります。
口内環境は虫歯や歯周病になりやすい時期
仕上げ磨きをしないから虫歯が増えるという状況だけでなく、お子さんの成長の中で分泌されるホルモンバランスの乱れが、口腔内にも関係することがあります。 特に女の子が成長期に増える女性ホルモンは、唾液の分泌量を減らす要因にもなり、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
生活習慣の乱れも関係する
幼いうちはオヤツの種類や時間などは保護者が管理できていても、年齢を重ねるとお友達同士でオヤツを買って食べたりする機会も増えます。また、現代っ子は塾や習い事で忙しく、習い事の前に腹持ちのために食べ、夜遅く帰宅後にまた夕飯を食べるといったように不規則な食事時間になることも多いようです。当然口腔環境も乱れてしまいます。
だからこそ定期検診が活かされます!
これから自立して口腔環境や体調への健康志向を向上させるためにも、歯科での定期検診は受けていただきたいと思います。 親のいうことに対しては素直に聞けないことでも、歯科医師や歯科衛生士であるプロの意見は素直に受け入れることができる傾向があり、自分で納得した方法であれば自宅でも歯磨きやおやつなどへの意識を高く持てるようになるのではないでしょうか。