離乳食を月齢予定通り食べてくれないのですが、どうしたらよいですか?
月齢は気にせず、お子さんの「意欲」を尊重してあげてくださいね。
公的健診で受ける栄養指導や育児書などは「月齢」を挙げて離乳食の段階を表示していたりすることがよくあります。現代はわからないことはすぐに検索出来て便利ですが、情報が溢れすぎていて逆に戸惑ってしまったり不安を大きくしてしまうママも多いようです。
離乳食は段階を踏んで月齢に合わせて進めるのではなく、お子さんの「食べたい!」という意欲に合わせて進めると意外とスムーズですし、お口の機能の成長に合わせて離乳食の段階も進めていくのが理想的です。
お口の機能が育っていないのに離乳食だけ段階を進めても食べられるはずがありませんし、食べたいという意欲が無いのに無理にお口に食べものを運ぶのはお子さんにとって食事が苦痛なものになりかねません。
まずは食事って「楽しいもの」ということを感じてもらうことが大切。食べたくないと拒否するときにはサッと切り上げてもよいでしょう。
食べたい意欲が見られたときは積極的に。ただし食べさせたいばかりに、口に押し込むような食べさせ方や、スプーンでお口の中に擦り切って入れるような食べさせ方は、お口の機能の発達を損ねてしまう可能性があるのでやめましょう。 お子さんが自分から身体を前のめりにして欲しがり、お口をアーンとあけてスプーンを唇を使ってしっかり食べものを捕らえるようにして食べる。この動きがとても重要です。
ドロドロの離乳食をゴックンする練習からはじめて、モグモグがまだできないのに、月齢が進んだから食材の堅さを変えるといったような進め方をしていると、食事をすること自体が苦手になってしまうかもしれませんので注意しましょう。
おやつの回数は少ないほうが虫歯にならないの?
おやつの回数は年齢によって変わります。また、虫歯との関連性は回数だけではなく「何を食べるか」や「食べ方」が重要です。
そもそも「おやつ」はイコール「甘いもの」と考える人が多いため、食べる回数が減ればそれだけ虫歯になるリスクが減ると考える人もいらっしゃるのでしょうが、そこがまず違います。
「おやつ」の本来の役割は、胃が小さく1度にたくさん食べることが難しい幼児が、3度の食事だけでは栄養が不足してしまいがちな栄養を補うために食べる「第4の食事」といわれるものです。ですから甘くなくてもお菓子でなくても良いですし、逆に栄養をしっかり補うことを考えると、甘いもの以外を食べることをおすすめします。 そうすることで身体の成長だけでなく、虫歯の原因となる糖分の摂取も減らすことになり、虫歯のリスクも減ります。
また、おやつの回数については年齢によって目安があります。1~2歳ころは午前と午後の1日2回、3歳~5歳頃は午後の昼食から夕食までの間(3時頃が妥当)に1回が一般的な回数です。これ以上の回数でダラダラと食べていると、お口の中が常に酸性に傾き歯が脱灰(酸で溶けた状態)してしまい修復したいのにまた食べる…を繰り返して虫歯になりやすくなります。
おやつの回数は年齢別目安の回数を参考にしダラダラ食いをしないことと、食べる内容を工夫して虫歯予防にもつながるようにしたいものですね。
お砂糖って歯によくないの?
お砂糖自体が歯に悪い食べものなのではなく、お口の中に常在している菌の大好物で虫歯になる要因のひとつとなるからです。
歯が虫歯になるのには、4つの要素が関係しているといわれています。その要素の1つがお砂糖のような「糖分」であり、お砂糖自体が歯を溶かすような要素は持っていません。
歯が脱灰(だっかい)という溶けた状態になりどんどん広がってしまうことを虫歯といいます。この脱灰が起こるためには、お口に食物が摂取された際に「糖分」が入っていること。そしてお口の中に虫歯の原因菌を持っていること。そして虫歯の原因菌が大好物の糖分をエサにする際、分解し副産物として「酸」を発生します。この酸が「歯」を溶かしてしまい自然な力で修復不可能になってしまった状態が虫歯なのです。 お砂糖自体が歯を溶かして虫歯にするわけではないので、「お砂糖を食べなければ虫歯にならない」ということではないんですね。
お砂糖がたくさん使われている甘いお菓子を控えることはもちろん虫歯予防につながりますが、惣菜やパンといったように普段の食生活の中にもお砂糖は使われているため、全く食べないで生活するということはなかなか難しいでしょう。お砂糖自体が歯に直接害を与えることはありませんので、選び方や食べ方を上手に工夫することで虫歯予防につなげていくことができれば良いですね。