お口のQ&A

乳歯から永久歯へ、よくある疑問

乳歯の神経をとるのはなぜですか?

死んでしまった神経をそのままにしておくと、さまざまな悪影響を及ぼす可能性が高いからです。

乳歯の神経が何らかの原因によって死んでしまったとします。その際、死んでしまった神経をそのまま放置しておくと、歯の中で神経が腐ってしまい、歯の根っこの先端が炎症を起こして膿が溜まってしまいます。 こうなると神経を抜かなければならなくなってしまいます。 乳歯の歯の根っこの下には、永久歯の素となる歯胚(しはい)があり、乳歯が交換するまでの期間、永久歯の歯胚は歯を形成している大切な期間です。 膿が溜まっているのに放置していると、永久歯の歯胚はずっと病的な膿の中に居ることになりますから、形成不全(けいせいふぜん)といって、歯の質が弱く出来上がってしまったりすることがあります。 そこで原因となっている歯の神経を抜いて、永久歯がきちんと成長できる環境となるようにするというわけです。 ただし神経を抜くという処置の判断は最終手段。乳歯はできれば神経を残し、生きた歯として永久歯の交換まで保存したいもの。 そこで、神経の一部悪くなった部分だけ切り取って、残りの神経は残すという生活歯髄切断法(せいかつしずいせつだんほう)という方法をおこなう場合もあります。 乳歯は「どうせ抜けてしまう歯だから」と軽視されがちですが、永久歯が順当に抜け、順当な場所に生えるための「道しるべ」というとっても大切な役割があるのです。 「生切」で大丈夫なのか、神経を抜かなければならないかは、神経の状態を見て歯科医師が判断します。

 

永久歯が足りないかもしれないと言われました。どういうことですか?

人間の永久歯の本数は決まっていますが、生まれつき永久歯の数が欠如している場合があるのです。

「永久歯が足りないかもしれない」と歯科医院で言われたとするのには以下のような理由が考えられます。

・乳歯が抜けるべき時期を大幅に過ぎているのに抜けていない

・乳歯は抜けたのに、なかなか永久歯が生えてこない

通常抜けるべき時期を大幅に過ぎても生えてこないということは、下に永久歯が無く乳歯の根っこを押すことができないため、乳歯がいつまでも抜けないという事が起こります。また、乳歯が抜けたのに永久歯がなかなか生えてこない場合も同様です。 このような場合には、レントゲン撮影をして、歯ぐきの中に永久歯があるかどうか、どのあたりにあるかなどを確認します。もしも永久歯が無い場合は先天性如歯(せんてんけつじょし)と診断され、生まれつき歯の素となる歯胚(しはい)が形成されなかった状態ということになります。

永久歯は通常、上下左右の親知らずまで全ていれると32本あります。

なぜこのように幅があるかというと、親知らずが無い人や、あっても全部生えない人もいますが、中心から数えて7番目の第二大臼歯(だい2だいきゅうし)という奥歯までは生えるので28~32本とされています。 たいてい、5~6歳頃になると真ん中の下の前歯から乳歯と交換し始め、12歳頃までに第2大臼歯まで生え揃う傾向にあります。この期間に永久歯が部分的に生えないという場合には、歯科医院に相談されることをおすすめします。

 

生えてきた永久歯の色が黄色っぽいです。病気ですか?

永久歯はもともと乳歯よりも黄色みがかっています。もしも色が濃い部分があるようでしたら、歯の質が弱い部分かも知れません。

生えてきた永久歯が黄色い理由として代表的なのが、エナメル質形成不全(えなめるしつけいせいふぜん)です。 歯は表面を「エナメル質」という硬い組織で覆って、中の組織を守っています。そのエナメル質が作られ始め、発育する時期(生後3か月頃~7歳頃までの間)に何らかの障害が起こり、形成不全を起こしてしまった状態になると黄色みがかった歯の色になることが多いです。 発症の状態としては、全体的に黄色いこともあれば、部分的に黄色いこともあります。

なぜこのような事が起こるのでしょうか?原因として関連しているのではないかということはいくつかあります。

・栄養障害、ビタミンの欠乏、ホルモン異常

・外傷や炎症(乳歯の時期に打撲や膿などがあった)などの影響

・高濃度のフッ素など無機物の影響によるもの

・遺伝的なもの

どれに当てはまり、いつ頃そうなってしまったのかの特定は難しいといわれています。お子さんがエナメル質形成不全の場合、妊娠時の対応などを悔やまれるお母様がいらっしゃいますが、気にされなくても大丈夫です。

エナメル質形成不全で黄色い場合、見た目だけの問題ではなく、エナメル質が弱いため虫歯になりやすい歯といえます。また、噛む力に耐えられずに割れてしまう可能性もあります。そこで、多くの場合は被せものや詰めもので修復(治療)し、色も目立たないように調整します。

ただ、乳歯はもともと青白い色をしており、永久歯は中の層の象牙質の色が黄色っぽく、半透明のエナメル質から透けて見えているため、交換してすぐは「なんだか歯が黄色いな?」と思われがちでもあります。 象牙質の色合いには個人差があり、色の感じ方や捉え方もそれぞれです。もしかしたら歯自体はとくに問題はなく、生まれ持った歯の色合いである場合も考えられます。 どうしても気になる場合は、歯のホワイトニングをおこなっている歯科医院もありますのでご相談されてみてくださいね。

永久歯が乳歯の裏側に出てきました。ちゃんと生えてきますか?

生え始めた場所で徐々に頭を出していきますが、顎の成長や他の歯の交換、お口の力によってきちんと並ぶ可能性はあります。

本来、永久歯は乳歯の根っこに沿って、徐々に乳歯を押し上げます。押された乳歯は歯の根っこが次第に吸収されて短くなり、頭だけになって抜けるというのが乳歯から永久歯へ交換するメカニズムです。

しかし、順当に乳歯の歯の根っこが押されず後ろ側に沿って生えてしまうと、乳歯が残っているのに永久歯が裏側から生え始めているというようなことがあり、珍しいことではありません。 残念ながら、裏側にずれて生え始めてしまった永久歯は、その場で頭を伸ばしてきます。しかし、それで永久歯の場所が正式に決まったわけではありませんのでご安心くださいね。

大きな永久歯が生え始めるのに、6~7歳頃ってまだ子供のお顔のサイズだと思いませんか?そんな小さな顎に大きな大人の歯が並ぶのですから、どうしてもスペースが不足してしまい、永久歯が重なり合って生えてしまう時期でもあります。その後、顎は大人の顔の大きさへともっと大きくなりますし、他の歯の抜け変わりで生まれるスペースなども関わって、空いた場所に移動する可能性もあります。

また、お口の自然な動きや機能も、歯並びを綺麗にしてくれるお手伝いをします。人間は顎の成長以外にも、お口の中で働くさまざまな機能によって、歯並びを整えていく力が備わっているのです。 たとえば、舌や頬っぺの内側が押す力で、後ろに下がっていた歯が徐々に前に出るという例もあります。しかしこれは永久歯が並ぶだけのスペースが確保されているときの話。顎が狭かったり等、永久歯が並ぶスペースが確保されていないと、いくらお口の自然な力が働いても、うまく機能してくれないのです。

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