虫歯の放置は危険! 放っておくと大きな病気へのきっかけになることがあります

虫歯は出来てしまうと自然に治ることが難しい病気。そして放置するとどんどん進行し、歯だけにとどまらない病気のきっかけとなってしまいます。

では、どんな病気のきっかけになるのか、虫歯が関係しているとされる病気をご紹介します

 

虫歯が進行すると起こる可能性のある病気

虫歯は放っておくと神経が壊死して痛みを感じなくなります。

だからといって治ったわけではありません。放っておくと他の重大なお口の不具合につながるかもしれません。

 

上顎洞炎(じょうがくどうえん)

虫歯が進行して歯の神経まで届いても放置していると、歯の神経である「歯髄(しずい)」という部分が炎症を起こします。

そのままさらに放置すると、歯の根っこが死んでしまい根っこの先が腐敗して膿がたまり、歯ぐきが腫れて痛みを伴います。

上あごの奥歯に膿ができてしまった場合、すぐ上にある上顎洞(じょうがくどう)に炎症が波及し、激しい痛みや頭痛などを引き起こすようになることがあります。これを「上顎洞炎」といいます。

 

顎関節症(がくかんせつしょう)のきっかけにも…

虫歯が悪化してくると痛みを生じるため痛くないほうだけで噛む食事をすることが多い傾向にあります。

また、虫歯で歯が崩壊して高さが変わったりすることで噛み合わせが悪くなり、「顎関節症」を引き起こしてしまうことがあります。

顎関節の痛みやお口が開きにくくなるなどの障害や、慢性的な頭痛や肩こりの原因にもなることがあります。

 

骨髄炎に波及することも

虫歯悪化して神経が死んでしまうと、虫歯菌が顎の骨に炎症を起こして骨髄炎を引き起こすこともあります。

放っておくと骨が壊死してしまい、取り除く外科手術を行う場合があります。

ひどい場合には骨の変形などの後遺症が残ることもあります。

 

まさかこれも?!「虫歯から起因する病気」

歯の神経は根っこから血管ともつながっています。虫歯が深くなって神経が侵されてしまい、骨髄炎から波及し虫歯菌が血液中に侵入してしまうことがあります。

 

脳の病気

血管を流れて脳の静脈まで到達した虫歯菌が原因で「脳炎」や「脳静脈血栓症」を引き起こす可能性もあり、症状として原因不明のひどい頭痛が起こります。

 

敗血症

血液中に細菌が流れることで血液が腐敗して「敗血症」を起こすことがあります。さらに敗血症が要因となり「多臓器不全」を引き起こして死亡したという症例もあります。

 

心筋梗塞

血液を介して運ばれる虫歯菌が心臓に入ってしまい動脈硬化を起こす要因となることがあります。そして狭心症や心筋梗塞を引き起こすことも考えられるのです。

 

肺炎

虫歯菌が気管から肺に侵入することで「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」を引き起こすことがあります。

 

たかが虫歯・されど虫歯

虫歯を放っておくと場合によっては「命」にも関わる大きな病気にも関係しています。「たかが虫歯」と侮っていると大変なことになるかもしれません。虫歯は早期発見・早期治療がとても大切なのです。

江頭 小百合(歯科衛生士)

監修:江頭 小百合(歯科衛生士)

3姉妹の母、歯科衛生士ライターとして活躍中。小児歯科の現場や母親としての経験を活かし、お口の悩みやギモン、歯の健康に大切な情報をみなさんに楽しく・解りやすくお伝えしてもらっています。「418PROJECT」、歯科衛生士スタディグループ「Hygeia(ヒュギエイア)」在籍。