虫歯になりやすい時期を知っていれば、時期に合わせた虫歯予防対策がおこないやすくなりますよ。お子さんの成長と健康のためにもぜひ参考にご覧くださいね。
一生のうちに何度か虫歯になりやすい年代があります
虫歯のリスクを向上させてしまうのは、歯並びやホルモンバランスの乱れなどによって口内の環境が乱れることが主な要因です。このバランスの乱れは生活環境の変化も相まってさらにアップしてしまいます。
「乳歯が奥歯まで生え揃う時期:3歳前後」に注意!
前歯だけの時期はまだ歯の接面が少なく汚れが溜まりにくい環境です。しかし奥歯が生えてくる3歳前後は急に虫歯が増えてくる時期。奥歯は臼のような形状をしているため、歯と歯の接面が前歯よりも広く、汚れが残りやすくなります。
また食事の幅も広がり、おやつも含めてさまざまな種類の食べ物を食べるようになって、急に虫歯が増える要因になります。
永久歯へ交換する時期は歯磨きが難しい
次に虫歯になりやすい時期は、6歳臼歯が生え始めて乳歯が永久歯に交換する期間です。
6歳臼歯は一番奥の乳歯の奥に生え始め、完全に生えてしまうまでに時間がかかります。そこで、深くて複雑な溝に汚れが溜まりやすく、加えて生えたての時期は歯の質も弱いため、酸に侵されやすく注意が必要です。
また、前歯から段々と乳歯が抜けて歯並びがデコボコになりやすい時期でもあり、歯磨きがうまく行き届きにくく虫歯になりやすくなってしまいます。
親子で過ごす時間が短くなる時期
中学生から高校生の時期は部活や塾が忙しく食生活が乱れがちになります。また、部活動でスポーツドリンクをよく飲んだりと糖分摂取が増えます。そこに加えて成長期でもあるためホルモンバランスも乱れがちです。
さまざまなことが重なり口内環境も悪くなりやすい時期ですが、幼いころのように仕上げみがきをしてあげる機会も減ってしまうため、いきなり虫歯が多発するお子さんが増えます。
オーラルフレイルの関係性
高齢者になると歯や歯茎の健康状態も若い時のような元気はなくなってしまいます。歯ぐきが下がってしまったり、唾液の分泌が減って歯を自然に洗浄したり除菌したりする効果も減少。そのような環境の中で飲食の回数増加や、持病の薬も影響して虫歯になりやすくなるのです。
そしてオーラルフレイル(口の衰え)は若いころの口内環境が悪いと早く始まるという説があり、いかに幼少期口内環境を整えるかが重要ポイントになります。
大切なのは「なりやすい時期を知る」ということ
日常的に虫歯予防をしなくてもよい時期というのはありませんが、「虫歯になりやすい時期」を知って注意することで虫歯が多発するのを予防することにもつながります。
そして若い時に口内環境を整え、健康なお口で過ごすことが、のちのオーラルフレイルを遅らせることにもつながりますよ。