大人も子どもも「虫歯を削って埋める」という部分では同じですが、治療法や修復方法は異なります。子どもだからこその理由がありますから、ぜひパパやママには違いを知っていただきたいと思っています。
子どもだからこその虫歯治療とは?
子どもの虫歯の治療法は、大人の治療と違い、「子ども特有」な部分に考慮した方法があります。たとえば年齢や性格、治療に対して協力的であるかというような部分から担当歯科医師が判断し選択します。
セメントやレジンで即時に埋める
強度は金属に劣りますが、削ってすぐに埋めることができるため、回数も少なく時間もあまりかからずに治療することが可能です。小さい虫歯の場合や歯科治療に抵抗があるお子さんに向いています。
インレーという金属で埋める
強度が高く、歯と詰め物の密着性も良いので取れにくく頑丈な治療法です。
ただし型取りをして作製が必要になるため来院回数は最低でも2回かかります。また、協力的なお子さんであることも条件になるので、年齢や性格などから可能かどうか判断されます。
乳歯用の既製金属冠で被せる
乳歯の歯の形や大きさに合わせて既成された銀歯の中から選択して被せる治療法です。
大きな虫歯の修復の場合、インレーのように銀歯も型取りが必要になるため、既成の金属冠は協力的なお子さんでない場合に適しています。
治療は1日で済むので負担は軽くなりますが、既製品なので完璧にピッタリ合うということが難しい場合もあります。
サホライドを塗る
泣いて暴れる場合や、嫌がってお口を開けてくれないといったような、治療をするのが困難なお子さんに「サホライド」というお薬を塗ることがあります。このお薬には細菌の侵入を防いでくれ、虫歯が進行するのを防ぐ効果のあり、治療に協力できる年齢まで様子を見るという方法です。このお薬は虫歯になった部分を黒く変色させてしまいます。
子どもに合った治療法を歯科医師が提案します
歯科治療が難しいお子さんに一時的な対処としておこなう治療もありますが、対処療法は目安としては3歳から3歳半くらいがボーダーラインです。このくらいの年齢になると、大人の言うことをある程度理解できるようになり、行動に移すことができるようになるため、自分で診療台に上がって治療を受けることができるようになりますよ。
とはいえ個人差がありますので、年齢はあくまでも目安。お子さんの個性に合わせた治療を提案してくれる歯科医院で治療を受けることをオススメします。