歯は個々に白さが違ったり、健康状態によって色に変化があります。
これらの特徴やポイントを知っておくと、歯の色の変化に早く気づくことができ、もしも悪い状況になった際に、早期発見にもつながりますよ。
歯の色は象牙質の色とエナメル質の要素が関係しています
歯はなぜ「白い」色をしているのか。これは、歯の構造と働きが関係しています。
歯は表面をエナメル質という硬い組織で覆われています。虫歯などに侵されていない健康なエナメル質は、白い結晶の集合体で半透明。歯にツヤを与える効果がある組織でもあります。
個々の歯の色は「象牙質」という組織の色味によって差があります
そしてエナメル質の下にあるのが「象牙質(ぞうげしつ)」という組織。 この組織の真ん中には歯の神経とも呼ばれている「歯髄(しずい)が走っていて、象牙質に栄養を送る役目があります。 若い人であればあるほど歯髄が大きくて健康的なので、色も鮮やかな青白い歯をして見えます。そして健康な歯の場合、乳白色の象牙質の色がエナメル質から透けて見え、エナメル質のツヤ感がさらに白く輝く効果を引き出しているのです。
経年劣化や変色も関係します
歳をかさねるにつれて歯が黄色くなったと感じる方は多いですが、それは年齢が経過していくにつれて象牙質へ栄養を届ける力が弱くなり神経が小さくなってしまうことと、歯の表面そのものに経年による色素沈着があることで黄ばんでみえるようになってくるということです。
神経が死んでしまうと歯が黒く変色します
神経が死んでしまったり、神経を抜く治療を受けた場合は、象牙質に栄養が行かなくなってしまうことで歯が黒く変色してしまうこともあります。歯の白さは、歯の健康状態が良好であることも表しているということなのです。
なぜ神経が死んでしまうと黒くなるの?
神経が無くなり機能を失ってしまうと、歯に栄養を送り届けることができなくなるため、象牙質のたんぱく質が変質します。そして黒く変色してしまうのです。 そもそも歯の色は、歯の内側にある象牙質が上を覆っているエナメル質を透過して見える色。神経が死んでしまい象牙質の色が黒く変色してしまうと、エナメル質を通してその色が透け、黒く変色が目立ってしまうのです。
歯の色が気になったら歯科医院に相談を!
もしも神経が死んでしまっている場合、放置するとさまざまな悪影響につながります。 着色なのか変色なのか迷ったら、できるだけ早く歯科医院で診断を受けましょう。