こんにちは 歯科衛生士monです!
「テレビを見ているとき、いつも口が開いている。」
「気づくとポカンと口を開けている。」
「寝ているときに口が開いている。」
このようなお子さんの様子が気になったことはありませんか?
「癖だからそのうち治るかな」と思われがちですが、近年、小児歯科では”お口ぽかん”は単なる癖ではなく、お口の機能が十分に発達していないサインの一つとして注目されています。
口が開いている状態が続くと、歯並びだけでなく、虫歯や風邪のかかりやすさ、睡眠の質、さらには食べ方や発音にも影響することがあります。
今回は歯科衛生士の視点から、お口ぽかんの原因や影響、ご家庭でできる対策についてわかりやすくご紹介します。
お口ぽかんとは?

本来、何も話していないときや食事をしていないときは、唇は自然に閉じているのが理想です。
しかし、無意識に口が開いてしまう状態を「お口ぽかん」と呼びます。
最近では、子どものお口の機能が十分に育っていない状態として注目されており、小児歯科でも相談が増えています。
「口が開いているだけ」と思われがちですが、お口は「食べる」「話す」「呼吸する」といった大切な役割を担っています。
そのため、お口ぽかんはお口全体の機能を見直すきっかけになることがあります。
お口ぽかんの原因は?

原因は一つではありません。様々な要素から起こるので、どれか1つを改善しても、再発してしまうこともあります。そのため、全ての要素が大切です。
①口呼吸
アレルギー性鼻炎や鼻づまりなどで鼻呼吸がしづらいと、自然と口呼吸になってしまいがちです。そして口呼吸が習慣になると、口を閉じる筋力が育たず、力も弱くなってしまいます。
②お口の筋肉が弱い
唇や頬、舌の筋肉は、食事や会話、全身のバランス良い運動などの中で発達します。
柔らかいものばかり食べたり、あまり噛まなかったり、成長に必要な時期に必要な運動が不足すると、十分に筋肉が育たないことがあります。
③舌の位置が低い
本来、舌は上あごについているのが正常です。しかし舌が下がったままだと、自然と口が開きやすくなります。
②の筋肉の弱さから起こり、舌の位置が低いことで口が開くと口呼吸を招くという悪循環です。
また、舌は歯並びにも大きく関係しています。
放っておくとどうなる?

歯並びへの影響
口が開いていると舌や唇のバランスが崩れ、出っ歯や開咬(前歯が閉じない状態)などの不正歯列につながることがあります。
それだけ、歯並びを整えることには、口や舌の筋力が必要不可欠なのです。
虫歯・歯肉炎になりやすい
お口が開いたままになると口の中が乾燥するので、唾液による自浄作用が低下します。その結果、、口腔内の常在菌が繁殖しやすい環境となり、虫歯や歯肉炎のリスクが高まることがあります。
風邪をひきやすくなる
鼻には空気を温めたり、細菌やウイルスを取り除いたりする働きがあります。しかし、口呼吸ではその働きが十分に得られず、喉が乾燥しやすくなるため、口から入った細菌やウイルスに感染するリスクが高まることがあります。
食べ方や発音への影響
舌の動きがうまく使えないことや、歯並びが悪くなることで、
-
- うまく噛めない
- 飲み込みにくい
- 発音しにくい
といった症状がみられることもあります。
お家でできるセルフチェック

次の項目に当てはまるものはありませんか?
□ 何もしていないときに口が開いている
□ 寝ているときに口が開いている
□ いびきをかく
□ 口呼吸をしている
□ 食べるのに時間がかかる
□ あまり噛まない
□ 前歯が閉じにくい
複数当てはまる場合は、一度歯科医院で相談してみるのがおすすめです。
今日からできる対策
普段から「お口閉じようね」と優しく声をかけることも習慣づくりに役立ちます。ただし、無理に閉じさせるだけでは根本的な改善にはならない場合もあります。
まずは鼻呼吸ができる環境を整えることが大切です。鼻づまりが続く場合は、耳鼻咽喉科への相談も検討しましょう。
また、食事では、よく噛める食材を取り入れたり、姿勢を整えて食べる、左右バランスよく噛むなど、お口の筋肉を育てることを意識した食事を心がけておきましょう。
気になるときは歯科医院へ
お口ぽかんは、「そのうち治る」と様子を見ている間に習慣化してしまうことがあります。
最近では、お子さんのお口の使い方や舌・唇の動きまで確認する歯科医院も増えています。虫歯がなくても、お口の成長をチェックする目的で受診することは決して珍しいことではありません。気になることがあれば、早めに相談することで、お子さんに合ったアドバイスを受けられるでしょう。
まとめ

お口ぽかんは、単なる癖ではなく、お子さんのお口の成長を知らせるサインかもしれません。毎日の食事や呼吸、姿勢など、小さな習慣がお口の健康や歯並びに大きく関わっています。
「まだ大丈夫かな」と思っていても、早めに気づくことで改善しやすいケースも少なくありません。毎日のお子さんの様子を少しだけ意識して観察し、気になることがあれば歯科医院で相談してみましょう。それがお子さんの健やかな成長につながる第一歩になります。