毎日の食事でよく噛むことは健康にとってかけがえのない行為です。その重要性を伝えるために「ひみこのはがいーぜ」という標語が生まれました。
よく噛むことは、食べ物の消化を助けるだけでなく、脳を活性化させて発達を促したり、病気の予防につながったりと、多くの効果をもたらします。「ひみこのはがいーぜ!」という標語は、噛むことの持つさまざまなメリットをわかりやすく伝えるために作られたものです。
そこで今回は、この言葉が持つ意味と実践のためのヒントを解説したいと思います。ぜひ参考にお読みください。
ひみこのはがいーぜとは?
「ひみこのはがいーぜ」は、食事を通しての、ひとつひとつの行動が体に与える良い効果を示しています。個々の文字が持つ意味は次の通りです。
ひ (肥満防止)
よく噛んで食べることで、消化しやすくなります。また、満腹中枢が刺激されることから、食べ過ぎを防ぎ、肥満防止につながると考えられています。
み (味覚の発達)
噛むという動作は、歯や舌、顎をよく動かします。食感や食べ物の形、固さをしっかり感じることができるので、素材の味がよく分かり、味覚が発達すると考えられています。
こ (言葉の発達)
お口周辺の筋肉をよく使うため、舌や顎の発達を助長することから、言葉の発音が綺麗になることへ繋がります。また、筋肉の発達により、表情も豊かになります。
の (能力向上)
脳へ血液の流れが良くなり、活発な刺激が届くことから、子どもの能力向上や大人の物忘れ予防などの効果があるとされています。
は (歯の病気予防)
よく噛むと唾液の分泌を促します。唾液には食べ物のカスや細菌を洗い流す作用(自浄作用)や殺菌作用があり、虫歯や歯周病の予防につながります。
が(がんの予防)
唾液に含まれている「ペルオキシターゼ」という酵素は、食品に含まれている発がん性物質を抑える効果があるとされていることから、よく噛むことによる唾液分泌量増加によって、がん予防が期待できます。
いー(胃腸快調)
食物がよく噛み砕かれ唾液と混じり合うことは、食べ過ぎを防ぐだけでなく、消化を助け、胃腸の働きを活発にします。
ぜ (全力投球)
これまで紹介してきたさまざまな効用から、体が活発に動かせることへ繋がります。そのため、スポーツのパフォーマンス向上や仕事や遊びに集中できる能力の向上が期待できます。
日常よく噛む習慣を作るためにできること
食材を選ぶ
食べ物によって噛み応えが違うため、固いものは自然と噛む回数が増えます。するめやナッツなど、良く噛むことで真価を発揮する食材を意識して選びましょう。
食事時間を十分に取る
時間に余裕がないと、ついつい焦って、噛む回数は少なくなってしまいます。急いで食べるのではなく、時間をしっかり確保して、のんびり食事を楽しむことを心がけましょう。朝は忙しく難しい場合は、夕ご飯はゆっくり時間を取るなど、1日のうちで食事に向き合える時間が1回でも取れると良いですね。
子供の実践の仕方を教える
子供自身がよく噛むことを自然に身につけることで、大人になっても健康で過ごすことができる身体を作ることにつながります。子どもにとって、この習慣は健康な未来を実現する方法です。楽しく自然に身につけることが重要です。
急いで食べないように練習する
ゆっくり味わって食べるように、日常的に意識するのがおすすめです。ひと口30回を目安にすることから始めてみましょう。まだ意識するのが難しいお子さんは、保護者さんが食事しているシーンを見せてあげるのも良いですね。
飲み物で流し込まないようにする
食事中はできれば飲み物はテーブルに置かないようにしましょう。飲み物で流し込んでしまうと、食べ物が細かくならなくても飲み込めます。丸呑みになると消化も悪く、胃に負担がかかります。本来はよく噛むことで細かく砕き、唾液でさらに飲み込みやすい状態にできるのがベストです。
まとめ
「ひみこのはがいーぜ」としてご紹介した効用はの実践は、個人の健康はもちろん、社会生活をより良く過ごすために大切な習慣の一部です。日々の生活に反映させ、健康な未来を共に育んでいきましょう。