公的検診や歯科医院の定期検診で永久歯が足りないかもしれないと言われ、「そんなことってあるの?」と不安になるママもたくさんいらっしゃいます。
人間の永久歯の本数は決まっていますが、生まれつき永久歯の数が欠如している場合があるのです。今回は「先天性欠如歯」についてお話したいと思います。
「永久歯が足りないかもしれない」と言われたら?
歯科医院で言われたとするのには以下のような理由が考えられます。
・乳歯が抜けるべき時期を大幅に過ぎているのに抜けていない
・乳歯は抜けたのに、なかなか永久歯が生えてこない
抜けるべき時期なのになかなか抜けない
通常抜けるべき時期を大幅に過ぎても生えてこないということは、下に永久歯が無く乳歯の根っこを押すことができないため、乳歯がいつまでも抜けないという事が起こります。また、乳歯が抜けたのに永久歯がなかなか生えてこない場合も同様です。
どうやって確認するの?
このような場合には、レントゲン撮影をして、歯ぐきの中に永久歯があるかどうか、どのあたりにあるかなどを確認します。もしも永久歯が無い場合は先天性如歯(せんてんけつじょし)と診断され、生まれつき歯の素となる歯胚(しはい)が形成されなかった状態ということになります。
永久歯は通常、上下左右の親知らずまで全ていれると28~32本生えます
なぜこのように幅があるかというと、親知らずが無い人や、あっても全部生えない人もいるからです。中心から数えて7番目の第二大臼歯(だい2だいきゅうし)という奥歯までは生えるので28~32本とされています。
抜け変わりの時期は?
たいてい、5~6歳頃になると真ん中の下の前歯から乳歯と交換し始め、12歳頃までに第2大臼歯まで生え揃う傾向にあります。この期間に永久歯が部分的に生えないという場合には、歯科医院に相談されることをおすすめします。
先天的に永久歯が無いということが起こりやすい場所があります
・第一小臼歯(だい1しょうきゅうし)…中心の前歯から数えて5番目の奥歯
・側切歯(そくせっし)…中心の前歯のすぐ隣の前歯
・第三大臼歯(だい3だいきゅうし)…親知らず
発生頻度としては約7~8%、12~14人に1人の割合でみられ、女性の方が多い傾向にあります。
無かったらどうするの?
乳歯が足りないが永久歯は揃っているという場合は、スペース不足になりやすくなります。経過を観察しながら矯正のタイミングなど提案があることもあります。また、永久歯が足りない場合は、人工歯で補うなどの提案があります。
心配な時は歯科で詳しく診てもらいましょう!
乳歯にも永久歯にも起こりますが、乳歯がそうだったからといって永久歯も無いということはなく、またその逆もありません。もしもなかなか永久歯が生えてこない場合には、頻度の高い場所も参考にされてみてくださいね。