お口の健康コラム

子どもを歯科受診させたい… 「小児歯科」ってどんなところ?

お子さんのはじめての歯科受診。みなさんはどんな歯科医院を選んでいますか?歯科医院を選ぶ時、小児専門である必要はあるのでしょうか?

歯科の専門分野のひとつ「小児歯科」って一体どんなことろなのか、実際に小児歯科勤務経験を活かしてご紹介したいと思います。

子どもの歯科受診は「小児」であるべきなの?

歯科医院でおこなわれる診療科目はさまざまで、「一般歯科」や「小児歯科」、「矯正歯科」、「予防歯科」…と多岐に渡ります。 お子さんに歯科を受診させたいと思っても、小児歯科をおこなっている歯科が良いのか、小児専門が良いのか迷ってしまいませんか?

小児歯科専門は少ない!?

小児歯科は歯科の中でも専門性の高い分野にも関わらず、小児歯科専門で開業している歯科医院は少ないと感じます

一般歯科の診療科目に「小児」も掲げている歯科医院は多くありますが、小児歯科はなかなか見かけないです。 それだけ少ないと、忙しいママの心理としては「わざわざ遠い小児専門歯科に行かなくても、近所の一般歯科で小児も診てくれるところでいい」と思ってしまうのも解ります。

「小児歯科」と記載がなければ、対応してもらえないこともある

歯科医院は医院名の看板に専門分野を記載しています。

とはいえ、「小児歯科と書かれていないので子供は診てもらえないのか」といえばそのような事はありません。 ただ、小児歯科の科目が記載されて無い歯科医院では、小児の対応に不慣れなことや小児用の機器や器具が準備されていないことが予測されます。

たとえば泣いて暴れ、お口を開けることすら困難なお子さんがそのような歯科医院を受診した場合、対応が難しいという理由で診察できないと言われることもあるのです。

とくに初めて受診される歯科医院の印象は、お子さんにとって緊張しながらの受診ですので、お子さんがまた行きたくなるような歯科医院を選んであげてくださいね。

お子さんが最初にかかるのは「小児歯科」がおすすめ

子どもは普段おとなしいお子さんだからと言って、虫歯治療の際にもじっとしているお子さんかといえばそうとは限りません。

子どもは何をするか予測がつかないものですよね。その「もしも」にもしっかり対応策を準備しているのが小児歯科です。

また、お子さんが慣れて自主的に治療を受けるようになるまで、ゆっくりと慣れていくように対応してくれる方法には、小児歯科ならではの対応法があります。

お子さんのお口の中の現状や、個々の正確に合わせて対応してくれるのも小児歯科だからこその対応です。

お子さんが初めて歯科を受診するのであれば、小児歯科を選びましょう。

そして「小児歯科専門医」がいる歯科医院であればよりお子さんのお口のことに詳しく対応してもらえるのでよいですね。

徹底解説 「小児専門歯科」ってどんなところ?

小児歯科って一般歯科とどう違うのでしょう。

「小児」と付いているのだから、子どもが行く歯医者さんということはわかるけれど、一体どういう時に行けばよいのかなど。

いまいち不明瞭な「小児歯科」という専門分野を詳しくご紹介します!

小児歯科とは…?

Wikipediaによると、小児歯科とは「一般に成人に至るまでの患者を担当する歯科のこと」と記載されています。

歯科医院によって基準は違い、医院によっては18歳までと定めていたり、継続患者であれば20歳を超えても通院可能というケースもあります。

また、お口のことだけではなく、お子さんの成長発育に関わることもあります。

他職種(小児科など)と連携することがあったり、親との連携を図りながらお口の指導をおこなうこともあります。

知っていますか? 「小児歯科専門医」という制度があるんです!

日本小児歯科学会が認定する「小児歯科専門医」という制度があるのをご存知ですか?

全ての小児歯科医が認定されるのではなく、小児歯科学会の会員としての歯科医師の経歴や、さまざまな条件をクリアし、小児歯科の取り扱いに関する専門性を認められた歯科医師のみに与えられる称号です。試験に合格することや小児歯科に関する症例を発表したりと、厳しい認定項目をクリアしなければいけません。また、5年に1度更新が必要で、学会での発表や学術誌への報告などをおこなうことが必要なのです。

近年、認定医から専門医という称号に変更しており、登録している歯科医師は知識や技術が優れているというだけではなく、専門医として高いレベルを保つ努力を惜しまない歯科医師である証だといえます。

とはいえ、認定医になるのには、任意で試験を受けることが必要です。ですから、優れた小児歯科医でも試験を受け称号を獲得することにこだわっていない先生もいらっしゃいます。一概に小児歯科専門医でなければ専門性が高くないというわけではありませんが、選択肢のひとつとして、「小児歯科専門医」という仕組みがあることも参考にしていただければと思います。

小児歯科を選択するメリットとは?

小児のお口の機能や発育は、大人とは全く違います。

小児歯科を受診することで、お子さんにとって安心・安全な処置を受けることができるのはもちろんのこと、お子さんの目まぐるしい成長に合わせた予防や治療、歯磨きや生活習慣のアドバイス、心と身体の成長に関わりながらお伝えできる情報などを受ける事ができます。

小児期はお子さん本人だけでなく、保護者の皆さんへのサポートが重要だと考えます。

小児専門であるからこそ、保護者の皆さんのお悩みにも寄り添った、適切なサポートとアドバイスを感じていただくことができると思います。

小児が楽しく通院できる工夫が満載!

小児歯科専門で開業している歯科医院であれば、歯科医院自体のコンセプトが「小児」中心に作られている医院がほとんどです。

たとえば待合室にはおもちゃやDVDなどのキッズコーナーが充実していたり、トイレや洗面所にも子供用の便座や踏み台を完備しているなど、施設面も充実しています。

また、診療室でも診療台の上の子供の目線が来るあたりにDVD鑑賞できるような設備や音楽を聴きながら治療を受けれる設備など、治療に対する恐怖心を軽減するような工夫がなされている医院もあります。

歯科が苦手なお子さんでも「楽しいからまた行きたい」と思えるような魅力的な設備が満載なのです!

小児歯科ではどんなことをしてくれるの?

歯科医院によって内容はさまざまですが、一般的に多くの小児歯科がしてくれることをご紹介します。

もしかしたら「え?こんなことも小児歯科でしてくれるの?!」と、目から鱗な情報もあるかも知れません!

まずは歯科検診をおこないます

まずはお口の状態を確認します。

虫歯が無いか、歯ぐきは健康か、歯並びは正常かというようなことはもちろん、お口の中全体に異常は無いか、レントゲン撮影ができる年齢であれば、歯の本数は揃っているか、などを詳しく確認します。

虫歯の治療をおこないます

検診で虫歯が見つかれば治療をおこないます。

大人の虫歯と違い子供の虫歯は進行が早いため、できるだけ早期に治療することがおすすめです。

小児歯科であれば、お子さんができるだけ苦痛に感じずスピーディーに治療をおこなうことができる技術と治療に必要な器具を揃えているため安心です。

必要であれば虫歯予防をおこないます

もし検診で虫歯が無い場合でも、お子さんは大人に比べて虫歯になりやすい時期が続くため、虫歯予防を施すことが望まれます。さまざまな方法があり、必要であるかどうか提案を受け、希望を聞いたうえで施します。

・ブラッシング指導

まず虫歯予防の基本は「歯みがき」です。

小さなお子さんはまだ自分で十分な歯磨きができませんので、保護者へ向けての仕上げみがきの方法や磨き方の工夫などを伝授します。

そして成長に合わせ、歯の生え方や発育段階に合わせた歯みがきの方法を本人にも伝え、歯を大切にするというモチベーションアップにつなげていきます。

・フッ素塗布

歯の表面に「フッ素」を塗布する虫歯予防法です。

フッ素は歯の強化や、溶け始めの初期虫歯を再石灰化を促して修復の手助けをおこなう作用があります。また、虫歯の原因菌の働きを弱める効果で虫歯予防にもつながります。

初期虫歯であれば治療せず、フッ素を塗って様子をみるという場合もあるのです。

・シーラント

この予防は、虫歯になりやすい場所のひとつとされる奥歯のかみ合わせ部分の深い溝を、歯の表面の高さまで滑らかになるように埋めることで虫歯を予防する方法です。

食事の仕方や食べ物の種類によってでだんだん薄くなることがありますので、一度処置しても定期的に剥がれていないかメンテナンスが必要になります。

・唾液検査

虫歯は唾液の性質によってなりやすさが変わります。

この検査は自身の唾液がどのような性質なのかを調べるものです。

唾液の量やお口の中の虫歯原因菌の数などを見ることができ、この結果によって、食べ物や食べる時間、歯磨きの工夫などをより効果的にお伝えすることができるのです。

ただし、どの小児歯科でもおこなっているという訳では無いため、事前に確認されることをおすすめします。

さまざまな保健指導を受けることができます

お子さんの歯並びや年齢などを考慮し、お口の状態に合わせて歯磨きの方法を習うことができます。

また、お口の性質や生活習慣に合わせて、食事やおやつ指導を受けたりできます。

お口の状態や生活習慣は個々に違いますので、それぞれ歯科検診などを通じてオリジナルの情報や方法を習い、日々の生活で活かすことができるのです。

歯並びの相談ができます

小児の時期の最大の特徴として、歯の交換があります。

歯の交換に伴って、頭の骨や顎の骨も成長する時期であり、歯の交換と歯並びが正常に進んでいくかどうかはお口の悩みの中で一番大きいのではないでしょうか?

小児歯科で継続的に診察を受けることで、骨の成長と歯の交換と並ぶ過程を診てもらいながら、歯並びに関して矯正の相談もすることができます。

定期的に継続した管理をおこないます

小児歯科は定期検診をしている場合がほとんどです。

継続的にお口の管理をさせていただくということには、先にご紹介した小児歯科でおこなっていることを単発的にではなく継続的に診ていくことに意義があるからです。

お子さんの全身的成長も見ています

小児の期間は心も体も大きく成長する時期です。

歯科でありながら小児歯科では、お子さんの全身的な成長に合わせたお口の変化も診ているのです。

お子さんのお口の状態からわかる異変や病気があれば小児科等と連携することもありますし、来院時に感じるお子さんの成長度で、身体だけでなく精神的な特徴や変化にも気づくことを得意としています。

また、加齢に伴う心の変化にも合わせた対応をしたり、お子さんの成長に合わせて指導方法を変えていくなどの工夫もおこなっています。

小児だからこそ「定期検診」は重要です!

小児こそ定期検診はぜひ受けていただきたいと思います。

どんな時に小児歯科に行くの?

特に決まりはありません。

ひと昔前は、歯科医院と言えば虫歯の治療に通うための場所でしたが、小児歯科ですからお子さんに虫歯が無くても、「お口や歯を大切にしたい」と思ったらお口のチェックに来ていただいて構いません。

何もすることが無くても、小児歯科スタッフがさまざまな成長に伴って行うべきことのアドバイスなどをしてくれることでしょう。

何歳から定期検診を開始すればいいの?

これも特に決まりはありません。

基本的にはフッ素を塗布するという虫歯予防からスタートされる方が多く、歯が生えて来たタイミングで小児歯科検診をスタートされる方が多いようです。

中にはマタニティ時代から赤ちゃんのお口に関するケアなどをお伝えするための保健指導を実施している小児歯科もあります。生まれてすぐ、まだ歯が生えていない頃からお口のケアや口腔機能育成に取り組むことができるのです。

保護者の皆様がお子さんと共にお口の大切さに気付き、始めたいと思ったタイミングで受診できるのも小児歯科ならではの素晴らしい特徴であると思います。

小児歯科には何歳まで通う事ができる?

0歳~12歳を中心に取り組んでいる小児歯科が多いようですが、継続して通院している場合や、障がいをお持ちの方は20歳過ぎても小児歯科での定期検診を継続していらっしゃるケースも多くあります。 初診時の受け入れ年齢については歯科医院によって規定が異なる場合がありますので、希望する小児歯科で確認されることをオススメします。

まとめ

小児歯科は、歯やお口のことを診て必要な治療や予防を施すだけではありません!小児に特化した対応や設備などを通して、定期的にお口の管理をしながら個々の成長に合わせた「オンリーワン」のケアを提案してくれます。

小児期はお口だけでなく心も身体も成長著しい時期です。お子さんの健康を守るためにも、歯科医院を選ぶ時は小児歯科をおこなっている歯科医院を選ばれると良いでしょう。

「日本小児歯科学会」のホームページには、全国の小児歯科専門医も掲載されています。お近くの専門医が検索できますので、ぜひ参考にご覧くださいね。

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418 編集部
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