できますが、あまりお勧めできません
よく、芸能人やモデルが短期間で歯並びを整えたり、歯の色を白くするためにおこなう方法がいくつかあります。対称の部分の歯を抜歯してインプラントにしたり、両隣の歯と連結した人工歯にしたりして歯並びを整えます。また、歯を白くする方法として、天然歯を一層削って白い人工歯を被せたり、表面だけ付け爪のように貼り付けたりすることもあります。
確かにこれらの方法であれば、矯正に比べると治療期間は短く済みますし、人工歯を作る際に元の歯よりも白い素材を選んでより白くすることもできます。
歯が虫歯や歯周病でやむなく抜歯や喪失した場合を除いて、健康な歯を抜歯することは、歯科衛生士という立場からすると、あまりお勧めできません。
人工歯は神経が無い歯ですから、他の健康な歯に負担が大きくかかり、問題なかったはずの歯が弱って不具合を招くこともあります。
また、人工歯が歯ぐきの色の変色の原因になることもあったり、周囲の歯の色との違いによる違和感なども感じてしまう場合もあります。
若い時は見た目が綺麗になり、一旦満足する時期もあるでしょう。ですが年齢を重ねて、歯茎や顎の骨の衰えが早くなる原因のひとつとなる可能性もあります。
歯並びは上下左右の歯がしっかり噛むべき部分で噛めているかが一番重要です。部分的に差し歯にして見た目がよくなっても、他の部分に負担がかかる可能性もあるのです。芸能人やモデルのように、人前に出る仕事でやむなくしなければならないというような特別な理由がないのであれば、できれば全体的な矯正を検討されることをお勧めします。