夜は寝てしまったり、グズってしっかり磨けないのですが、押さえつけて行っても大丈夫ですか?
押さえつけて仕上げみがきするのは控えましょう
理想は食事をしたらその後歯磨きしてお口をリセットしてあげることが望ましいと考えます。しかし、小さなお子さんはなかなかそうはいきませんよね。特に夜の歯磨きは、眠たくてグズって嫌がったりする子も多いことでしょう。 虫歯のリスクを考えると夜寝るまでに1日の汚れを持ち越さないことが理想ですが、だからといって嫌がるお子さんを押さえつけて歯磨きするのはNGです!お子さんは「夜の歯磨きは押さえつけられるしママが怖い」というイメージが定着してしまい、余計歯磨き嫌いになりかねません。 できれば「寝る前に歯磨き」と決めるのではなく、「夕食後から寝るまでの間に歯磨き」と目標設定しませんか?それだとお風呂の中で髪や体を洗うのと同じように歯も磨くという生活習慣の一部にしやすくなりますし、楽しく歯磨きができますよ。また「寝る前の絵本を読む前にママのお膝で歯磨き」としたりするのも楽しいですね。歯磨きの本を活用したり歌ったりしながら「歯磨きって楽しい」という意識づけが大切です。 もしも歯磨きしないまま寝てしまった日があったとしても、無理に起こして磨かなくても大丈夫です。歯垢が形成されてすぐに歯が溶かされ始める訳ではありませんので、ママも「次の日の朝しっかり歯みがきしてあげればいっか」と楽に考えてくださいね。
歯磨きを嫌がるときに磨くコツや対応策は?
無理に磨くのはやめましょう。「歯磨きは楽しい」というイメージづくりを!
お子さんが歯磨きを嫌がるのには、いくつか理由が考えられます。 まずは歯ブラシが口の中に入ることに抵抗を感じたり痛みを伴っている場合です。歯ブラシの違和感で嫌がる場合は、無理に全部磨こうとせず、少しづつ磨きながらお口の中に歯ブラシが入ることの抵抗感を徐々に無くしていくしかありません。また、お口の中の粘膜を傷つけてしまったり、唇や舌、頬を繋ぐ筋に歯ブラシの毛先が当たって痛みを伴っていることも考えられます。仕上げ磨きをする人が指の腹でしっかり筋を保護して磨いてあげるようにしましょう。 次に、仕上げみがきに集中できない場合も考えられます。テレビが付いたままや遊びの途中など、お子さんが仕上げみがきに集中できない環境の中で磨いていませんか?落ち着いた状態で磨く時間を作ってみてくださいね。 そしてもしかすると、一生懸命になるばかりに、仕上げ磨きする大人の対応を怖がっていることも考えられます。膝の上にお子さんの頭を乗せ逆さまから覗き込むような体勢、足で身体を固定して嫌がるおこさんを羽交い絞めにして鬼のような形相で磨いてはいませんか?「歯磨きする時のママは怖い」というイメージがついてしまうと、ママが歯ブラシを持ってきただけで走って逃げ回るというお子さんもいらっしゃいます。仕上げ磨き中はママも笑顔で歌を歌ったりと楽しくおこなってあげてくださいね。
思春期に仕上げみがきさせてくれなくなったら?
無理におこなうよりも自分で健康志向を高く持てるお子さんになるよう導いてあげましょう
小学校高学年くらいになると、仕上げみがきを嫌がるようになるお子さんもいらっしゃいます。
自立心が芽生えている現れですから、やみくもに嫌がるのに仕上げみがきをする必要はありません。 ですが、この頃はまだ乳歯から永久歯に交換がおこなわれている「混合歯列期」で、虫歯になりやすい時期です。加えてスポーツや部活動でスポーツドリンクをよく摂取したり、塾や習い事で不規則な食事など、虫歯発生のリスクも高くなる時期でもあります。 これから自立して自分の口腔環境や体調への健康志向を向上させるためには、歯科での定期検診は受けていただきたいと思います。親のいうことに対しては素直に聞けないことでも、歯科医師や歯科衛生士であるプロの意見は素直に受け入れることができる傾向があり、自分で納得した方法であれば自宅でも歯磨きやおやつなどへの意識を高く持てるようになるのではないでしょうか。
仕上げみがきはいつまでしてあげたらいい?
嫌がらなければいつまでといった制限はありませんが、目安の時期を参考にみてあげてくださいね
お子さんが嫌がらないのであれば是非続けてみてあげてください。
小学校高学年くらいのお子さんは、めんどくさがったり恥ずかしがったりと仕上げみがきを嫌がるようになる傾向が見られます。しかしまだまだ自分だけの歯磨きでは不十分ですし、乳歯と永久歯が混在している時期で虫歯になりやすい時期でもあるからです。 そして、反抗期に入り始めたお子さんであっても、仕上げみがきは段々減りつつあるスキンシップとして貴重な時間でもあります。 いつまでという目安をあえていうのであれば、乳臼歯の後ろに生え噛み合わせの中心となる6歳臼歯が生えてしまうまではしっかり仕上げみがきでチェックしていただきたい時期です。
永久歯に交換が終了する12歳頃になるまでの時期は、歯並びが凸凹しやすく磨き残しも起こりやすいです。
手首をかえして歯ブラシを効率よく動かすことができないことや、口の中を見ないでどのあたりまで歯がどのように生えているか認識する力が身に着くまでは、大人の仕上げみがきが虫歯予防のためには不可欠だといえるでしょう。